OceanBaseデータベースは10年以上にわたり、さまざまな業務シーンで運用・改善を重ねた後、市場に投入されました。本記事では、OceanBaseデータベースの発展の歩みを振り返りながら、その過程における主なマイルストーンを紹介します。
誕生
2010年、OceanBaseプロジェクトが立ち上げられました。当初のOceanBaseは、グローバル大手ECプラットフォームの「お気に入り」機能を支えるために開発されたデータベースでした。この機能では、単一テーブルのデータ量が膨大であったことから、大規模テーブルと小規模テーブルの結合処理を高い同時実行性の下で実現する必要がありました。OceanBaseは独自のアーキテクチャによって、この課題を解決しました。
リレーショナルデータベース
初期のバージョンでは、アプリケーションはカスタムAPIライブラリを通じてOceanBaseデータベースにアクセスしていました。2012年、OceanBaseデータベースはSQL対応版をリリースし、初めて機能が完全な汎用的なリレーショナルデータベースとなりました。
フィンテック業界への挑戦
OceanBaseはAlipayへの導入を契機に、金融分野での活用を開始しました。OceanBaseは金融業界における採用を拡大し、さまざまな金融サービスの基盤として活用されるようになりました。
金融業務向けコアデータベース
2016年、OceanBaseはアーキテクチャを刷新したバージョン1.0をリリースしました。このバージョンでは分散トランザクションに対応するとともに、高い同時実行性が求められる書き込み処理におけるスケーラビリティを大幅に向上させました。また、マルチテナントアーキテクチャも実装され、その基本設計は現在のOceanBaseにも受け継がれています。
商用化の加速
2018年、OceanBaseはバージョン2.0をリリースし、Oracle互換モードへの対応を開始しました。これにより、既存システムの移行やアプリケーション改修に伴うコストを大幅に削減できるようになり、OceanBaseの導入はさまざまな業界へと急速に広がっていきました。
頂点への挑戦
2019年、OceanBase V2.2は、OLTPデータベースの性能評価における代表的なベンチマークであるTPC-Cにおいて、6,000万tpmCを記録し、世界最高スコアを達成しました。さらに2020年には、7億tpmCを記録して自らの記録を更新しました。
これらの成果は、OceanBaseの優れたスケーラビリティと高い安定性を示すものとなりました。また、OceanBaseはTPC-Cで世界記録を達成した初の分散データベースとなりました。
HTAPへの進化
2021年、OceanBase V3.0は、新たなベクトル化実行エンジンを採用し、TPC-H(30TB)ベンチマークにおいて1,526万QphHを記録しました。この成果は、OceanBaseが単一のデータベースエンジン上でTP(トランザクション処理)とAP(分析処理)の混合ワークロードを効率的に処理できることを示すものであり、HTAPデータベースとしての進化における重要なマイルストーンとなりました。
オープンソース化
2021年、OceanBaseは全面的なオープンソース化を発表しました。オープンなエコシステムの構築を推進し、コミュニティとともに発展していく新たなステージへと歩みを進めました。
