概要

ネイティブの分散データベースであるOceanBaseは、高圧縮率を誇る特性を持ち、分散ストレージエンジンによって従来の固定長データブロックストレージを廃止しました。LSM-Treeベースのストレージエンジンとアダプティブコーディング圧縮技術を採用することで、ストレージコストを大幅に削減し、従来型データベースの圧縮率と機能のバランス問題を新しい方法で解決。高いパフォーマンスと低いストレージコストの両立を実現しました。

課題

莫大なストレージコスト

膨大なデータをストレージすることで、大容量のストレージメディアが占有され、リソースコストの増加を引き起こします。また、ストレージメディアには容量の上限があるため、問題を解決するために定期的にデータクリーンアップやアーカイブ、データベースとテーブルのシャーディングを行う必要があります。

高可用性と安定したパフォーマンスに欠ける

ストレージ容量が大きい場合、ストレージメディアが破損すると、迅速な復旧が難しく、サービスに長期間影響が出る可能性があります。また、高可用性アーキテクチャを採用すると、さらにリソースコストが増加します。

パフォーマンスの低下

データ量が増加し続けると、データベース全体のパフォーマンスが低下します。例えば、クエリのパフォーマンスが大幅に低下し、大量のスローSQLが発生します。同時に定期的なデータベースの変更(例:DDL)が実行できなくなり、ビジネスの安定性に影響が出ます。

対策

利点

高度な圧縮技術

OceanBaseは、圧縮率の高い分散ストレージエンジンを採用しているため、同一ビジネスのデータストレージ占有量は、MySQL/Oracleデータベースの4分の1から3分の1に抑えることで、ストレージコストを70%〜90%削減し、「パフォーマンス」と「圧縮」のバランスによるボトルネックを効果的に解消。

最高の書き込み性能

LSM-Treeの構造により、読み取りと書き込みを分離し、行レベルでの細かなデータ更新を実現しています。変更データはメモリに保存され、ディスクに一括で書き込まれるため、メモリデータベース並みの書き込み性能を発揮します。

金融業界で求められる高可用性

独自の「3リージョン5センター」アーキテクチャにより、金融業界向けにデータロスのないディザスタリカバリの新基準を確立します。同一・異なるリージョンでのディザスタリカバリを支援し、マルチサイトアクティブを実現。これにより、RPO=0、RTO<8秒を達成し、データロスゼロを実現します。

最高のスケーラビリティ

透過的な水平スケーリングにより、ビジネスの迅速なスケールアップとスケールダウンをサポートします。さらに、数千ノードを超えるクラスタ、最大3PBのデータを扱えるシングルクラスター、数兆行に達する単一テーブルをサポートします。

ディスクのデフラグ

オフピーク時にクラスターをマージしブロックの断片化を排除します。手動でデフラグする必要はありません。

データの信頼性の向上

クラスターをマージする際、データの整合性を保証するため、強力なデータ検証を実行します。

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